(注)2月23日に書いた記事。
アリス・ウォーカー原作「カラー・パープル」を35年ぶりに読み返している。
スピルバーグ監督の手によって映画化もされたこの小説の概要は広く知られているのでここでは割愛するとして、作中にしばしば登場する、バターミルクだとかサワーミルクだとかコーンブレッドだとかブラックベリージャムだとか、当時の、恐らくは黒人としては一般的な層に属する人たちが食べていたのであろう食べ物が彼らの生活ぶりを、さらには住んでいた土地の気候や風土までうかがわせ、物語を追う楽しみの一つとなっている。
そう! 私の場合、料理はまず文学作品から入り、そこに出てくるものを実際に作ることにより、皿によそおわれた「現実」となる。
つまり、自分の興味があるところから料理にアプローチしていくのだ。
この方法。我ながらよいアイディアだと思う。
料理以外にも、映画、音楽、旅行、陶器、科学など、みな何かしら関心を持っている分野があるはずで、まずは、そこから食の世界に触れ、入っていく。
そうなると、もともと好きな事柄の延長としての料理なので、料理は料理であると同時に遊びの一つ。遊びなればこそ楽しく、楽しいから心身ともにリラックスして、身につくのも早い。
写真は、「カラー・パープル」の主人公セリーの妹ネッティーが伝導スタッフの一員としてアフリカにいた時に食べた、セネガルの家庭料理の一つ、マフェ(Wikipedia)。小説内ではチキンとピーナッツのシチューとされており、レシピを検索したところ、無糖ピーナッツバター以外は我が家にあるものを動員すれば作れる。
さっそく試してみることにしよう。